国や自治体はさまざまな助成を用意しています。ただ勤務中の介助費が一部企業負担、報告が煩雑など課題も。とくに重度訪問介護は就労時に使えないため、ADL に介助が必要な当事者は仕事を諦めたり、必要な介助を我慢して仕事を続けることで体調不良を引き起こしたりします。
多くの人が重度身体障がい当事者とかかわったことがないため、介助があれば固有の経験や能力を生かして働ける、またすでに働いている人がいることがあまり知られていません。公的な助成金の手続きが煩雑なため採用を敬遠したり、雇用が継続できなくなるケースもあります。
全国的に、とくに地方部ではヘルパーが不足しており、事業所に依頼しても見つからないことも。重度身体障がい者の自立生活や障がい者のヘルパーという仕事の存在が社会に知られていない、医療的ケアが必要な人はヘルパーに喀痰吸引等研修を受けてもらう必要があるが実施調整が難しい、などの理由があります。
重度身体障がい者には、公的な助成制度を使ったり、自費で介助者を雇ったり、介助を付けず超短時間勤務にしたりと、さまざまな方法で仕事をしている人がいます。ただ、お手本となる人(ロールモデル)が身近にいないため、仕事は将来の選択肢ではないと諦めている人も。
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