コンセプト

はたらきたい。

シンプルな願いだけど、
一筋縄ではいかない現実が、
わたしたち重度身体障がい者の目の前に
立ちはだかっています。

日常的に介助が必要なわたしたちには、
勤務中に介助を受けながらはたらく「介助付き就労」が必要です。
でもそれは、今の日本社会では想定されていない、
特別なこと。

重度訪問介護が仕事中につかえない。
会社のルール上、介助者を付けてはたらくことができない。
そもそもわたしたちの存在を知らない。

そんな今の社会を変えるために、
わたしたちはハンドブックとウェブサイトを作りました。

はたらくために使える公的な制度、
当事者や企業の方のリアルな声、
そして、一歩踏み出すための
ヒントを詰め込みました。

「はたらきたい」と思っている
重度身体障がい者だけでなく、
企業の方々、学校の先生、支援者のみなさん、
これからの未来を作っていく人たちに読んでほしい。
そして一緒に考えてほしい。

「はたらきたい」と思っただれもが、
自由に安心してはたらける社会にするために。
夢をあきらめなくてもいい社会にするために。
わたしたちの想いがたくさんのひとに届くよう、
願いを込めて。

はじめに

「なにそれ!? 介助付き就労」は、日常的に介助が必要な重度身体障がい者のしくみが今どうなっているのかを知り、これまで社会がどうやって変わってきたかを学ぶことで、これからどうやって社会をよりよくするかを考えるウェブサイトです。「働きたい」と思った当事者が、通勤や自営業も含め、様々な選択肢から仕事を見つけられる社会となるよう願っています。

企画概要

COVID-19によるテレワークの普及は、通勤が一つのハードルであった重度身体障がい者にも就労の可能性を開くことになりました。しかし重度訪問介護制度では経済活動は認められず、重度身体障がい者の就労機会が社会制度面で制約されている現状があります。

介助付き就労を阻む社会システムに合理性はあるのでしょうか。

そこで、私たちは、働きたいという意思のある重度身体障がい者の就労の選択肢を広げることを目的に、当事者とその自治体や企業にヒアリングし、現制度の具体的課題と就労支援の実態を調査しています。

社会の中で労働の価値をどう位置づけていくのか、労働生産性とは何か、どんな社会を目指していくのか、そうした問いを社会に投げかけることもこのプロジェクトの大きなテーマです。

「より多くのものを、より早く、より少ないコストで」という今までの労働生産性の概念は、「全部一人で完結できなければ一人前の労働者とはいえない」という考えを広め、働く人の多様性を切り捨ててきました。しかし、介助付き就労の実現によって、職場に多様性が生まれ、新しい価値を創出することができるのではないかとも考えています。

本ウェブサイトは、トヨタ財団2021年度研究助成プログラム(助成題目:「24時間介助が必要な重度身体障がい者の就労にむけた実現戦略 ―介助付き就労を阻む社会システムの合理性を運動論から問いなおす」、代表:嶋田拓郎、D21-R-0042)の助成を受けたものです。

作成にあたって、さまざまな立場の皆さまからご協力をいただきましたことを感謝申し上げます。

もくじ

今のしくみを知る

運動
調査

社会はどうやって変わってきたか

日本の障害者運動は、「介助付き就労」について、どのような声を上げてきたのでしょうか。「障がい者が働くことの意味」や「社会へのニーズの伝え方」などを可視化していきます。

先輩方へのインタビュー